▲ [column] 4期メン加入オーディションにおける不正 / 2002.6.29
後藤真希、新垣里沙の不正による加入はもはや当然のことと認知されている事実ではあるが、ここで私にあるひとつの疑問が浮かんだ。それは、3期メンバー、5期メンバーのオーディションには不正が行われたにもかかわらず、なぜ4期メンバーの追加オーディションでは行われなかったのかということだ。

私はタレントオーディションにおける不正がいけないとは全く思わない。問題は、オーディションという形をとって、そのオーディションに受かりさえすれば、あたかも誰でも芸能人、ひいてはアイドルになれるかもしれないと嘯くことにある。はなから加入者が決まっているような出来レースをやるぐらいなら、今回この子が加入することになりましたと告知をすればいいだけのこと。純粋な気持ちで応募してきた数万人を騙す行為に問題があるのだ。

さて、話を戻そう。3期、5期と明らかにされている不正加入の事実は、娘。の存続さらには発展のことを考えるゆえの行為である。
当然だろう。メンバー加入は言ってみれば補強なわけであり、娘。にとってこれがプラスにならなければ、無意味なことどころか、大きな失敗となるといったリスクを背負っているのだ。プロデューサーや事務所も、そのような結果にはならないと踏んでいるために行っているわけだし、曲りなりにも彼らは一応プロである。自分達の抱えているタレントが失敗してしまうような行為は慎むと考えるのが自然だろう。

つまり、そういったことを考慮した上での不正である以上、4期メンバー追加の際だって同様のことを行うのが普通だろう。事実、4期メンバーの加入は、娘。の人気をさらに飛躍的に上昇させ、すさまじいほどのモーヲタの育成を促した。

誰もが小・中学生時代に経験する音楽の授業での歌のテスト。歌の下手な子は、たいてい人前で唄うことを嫌がるものだ。そういった子は歌手になろう、なりたいなどと思うものだろうか?芸能人、タレントになりたいとは思っても、歌手として大勢の前で歌いたいという衝動に駆られるものだろうか?

つまり今回のコラムの核心部に触れると、「石川梨華が自ら歌手になろうと思うことはどう考えてもおかしい」のである。何故あの人並みはずれた低歌唱力で、よりにもよって歌手になろうと思うのか?もちろん歌が下手でも歌うことが好きな人間もいるだろう。しかし冷静に考えて、年頃の女の子があの歌唱力ならコンプレックス以外のなにものでもないはずだ。大衆の面前で歌を唄いたいなどと、自分の意思で果たして本当に思うのだろうか?

さらには付け加えて、あのルックスの良さ。この低歌唱力と、ルックスの良さとのギャップが何とも言えないきな臭さを感じる。こう考えると4期メンバー加入のオーディションも正直うさんくさいとは思わぬか。

本当に不正加入かどうかは分からない。そもそもオーディションにおいて公正と不正との線引き自体が困難であるわけだし。4期メンバー加入のオーディションにおける、特にこういった不正に関する話題を耳にすることはないし、ただ単に石川梨華といった人間が歌が下手な歌好きといった例外的な人間だっただけかもしれない。

ただ繰り返すが、私はたとえ不正であったとしてもそれを非難しようという気はさらさらない。むしろ、石川加入に関して不正を働いたUFAに感謝したいぐらいだ。石川の加入はUFAが数々行ってきた戦略上成功した唯一の例なのかもしれない。

今思えば石川こそが娘。に加入すべき人材だったのだ。
4期メンバーにおいて、現時点でデビュー当時よりもかわいくなっているのはこの子だけなのだから。

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