▲ [column] 不可解なるシャッフルユニット / 2002.7.15
今回のシャッフルは何一ついいところが無かった。何をどうすればあんなにひどいものが出来上がるのだろうか?私なりに色々と原因を考えてみた。
ちなみに、ここで言う悪いというのは、楽曲に関してである。ビジュアル的な面、いわゆるコス度やロリ度に関しては特に問題とはしていない。ここでは。

よく言われている、つんく♂じゃもう限界という説。しかしこれは本当にそうだろうか?実は私はそうは思わないのだ。つんく♂という人物は正直好きじゃないけどそうは思わないのである。確かに最近のつんく♂の戦略は失敗の連続であり、特にそれは第5期メンバーの追加あたりから顕著となって現れている。

しかしながら、改めて娘。の4thアルバム「いきまっしょい!」を聴いてみても、つんく♂が楽曲面で衰えたと感じることは無い。むしろアルバムの出来で言えば、以前の3作品よりもよっぽど完成度は高いとすら感じる。

オリジナルメンバー時期から娘。のことは良く知っているということをやたらと主張したがる古参ヲタの中には、『「セカモ」や「TANPOPO1」はつんく史上最高の出来であり、これらを超えるようなサウンドを提供することは、最早彼にはできないだろう。』といったことを口にしている人間がよくいるらしいのだが、果たしてこれは本当にそうだろうか?
「セカモ」はともかく、「TANPOPO1」に関してはこれといって何の印象も私には無く、「セカモ」に関しても「ファーストタイム」のほうが個人的にはいい出来であると思うのだが。

そもそも、この二つの作品は内容が薄すぎるのだ。もう少しアルバム全体に幅と厚みがあれば、抱く印象も違ったのかもしれないが、シングルのA面B面だけでアルバム収録曲の半分を占めてしまっている「セカモ」や、全部で10曲しか収録されていない「TANPOPO1」は、どうしても物足りなさを感じてしまう。どの曲も全て似たようなアレンジであるといったことも、こういった印象を与える要因なのだろう。もちろんこの二つのアルバムの中にもいいと思う曲が存在するのは事実だが、アルバム全体の出来を考えると、楽曲の幅も厚みもある4th「いきまっしょい!」が私は頭一つ飛びぬけていると思う。ちなみに「3rdラブパラ」は論外。

つまり結論としては、つんく♂はまだまだ「楽曲面」ではいけると私は思うのである。しかし、そうだとすると、何故今回はこんなにもいまいちなシャッフルとなってしまったのか?

残念ながらいくら考えても答えは出てこなかった。冷静に考えてこんなことはつんく♂に直接聞いてみない限り分かるわけが無い。NHKとのタイアップが原因で、恐らくおどる11はあのような楽曲になってしまったのだろうとは思うのだが。

ただ、私はこう思う。

今回のこの結果の原因は分からないのは事実だが、本来プロデューサーとは裏方に徹しなければならない立場であり、プロデューサーが表舞台に立って好き勝手に行動をとるのは慎まねばならない。しかし、元々ミュージシャンとして過去にある程度の名声と人気を得てしまっているつんく♂には裏方に徹することができなかった。さらには自己顕示欲が人一倍強いこの男は、自己の存在誇示のために、娘。達にありとあらゆる不要な戦略案を打ち立てては、無謀にも実行に移してきた。

彼が目立とうとすれば目立とうとする程、娘。をはじめとしたハロプロが正当なる道を外れるようになってしまった。しかし、娘。達にはなんら決定権は無い。どんな仕事であれ、どんな楽曲であれ、与えられたことをただただ従順にこなしていくしかない。

つんく♂はこれだけは肝に銘じなければならない。
娘。達アイドルには、自己の行動に対する決定権が皆無である以上、全ての責任はプロデューサーであるつんく♂にある。娘。をはじめとしたハロプロ全体を良くするも、悪くするもつんく♂次第。そのような重大な責任が彼にはある。我々にとっては非常に悲しいことだがこれが現実だ。

しかし彼女らは当然プロデューサーつんく♂の私物ではない。
ここまで大きくなってしまったハロプロを、つんく♂一人の決定で何でも好き勝手やっていいというにはもう限界がある。そもそも自分がミュージシャンとして表舞台に立つための人気、実力を失ってしまったからといって、娘。という媒体を利用して自己顕示をするなどというのはあまりにも情けなく、実に腹立たしい。世の中、そのような行動をとるのは読売巨人軍のオーナーだけで十分である。

なんていう私の能書きなどつんく♂さんには届きようも無い。残念だけど。

つんく♂は一体ハロプロをどうしようとしているのか?一体どれだけイタイ方向に行けば気が済むのだろうか?今更始まったことではないけど、私の彼に対する不信感はすさまじいものがある。

ただ残念なことに、所詮はそれを見て受け入れるしか私には術が無いのだ。
どんなことでも全てを受け入れられるほどのヲタではない私にとっては、この自分自身の無力さが、非常に歯がゆくてしょうがない。

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