▲ [column] 5期メンバーがもたらす多幸感 / 2005.2.13
私はこれまで、5期メンバーに対して魅力を感じたことが実を言うとほとんどない。私にとってみたら5期メンバーの印象というのは最悪なもので、4期メンバーのように明確な個性があるわけでもない、6期メンバーのようにかわいらしさがあるわけでもない、ただ何となくモーニング娘。のオーディションに受かってしまったメンバーが、ただ何となくモーニング娘。というグループの活動に参加しているだけの存在。いつまで経ってもはっきりとした成長というものが見られないし、完全にモーニング娘。のお荷物だとしか思っていなかった。

これは何も私が特別なことを言っているわけではないと思う。5期メンバーに対していい印象を抱いていない人の多くは、恐らく上記のことがその大半の理由なのだろうし、当然私自身、特別5期メンバーに対して何かしら恨みがあって、敢えてこのような悪い印象を抱いているというわけでもないのだ。これは、他のメンバーを見るのと同様に、彼女達のこの3年半の活動を見てきた上での純粋な評価であり、その結果として抱いた彼女達に対する印象である。

そんな中、とあるサイトである一枚の写真を目にした。なんてことはない、ただただ5期メンバーの4名が手をつないで、砂浜を走りながら一緒にジャンプをしているというだけの写真。何に収められている写真なのかは私にはわからないのだけれど、写真のショットとしては割りとよく見る構成で、別段驚くようなところは何もない。ただ、なんだろうか。この写真からは、圧倒的な躍動感と多幸感がもたらされているのだ。5期メンバー4名だけが写ったショットから、このような印象を抱くというのは、これまでの私には全くもって考えられないことであり、何かの間違いに違いない。当然最初はそう思って止まなかった。

けれども、その写真を何度目にしても、抱く印象に変わりはない。いや、それどころか、見れば見るほどこのショットから発せられている躍動感と多幸感が、私の心を強く激しく打つのだ。

しばらくその写真をボーっと見つめていた。5期メンバー4名の実に楽しそうな表情。一遍の曇りもない純粋な気持ちで、今この時この瞬間を楽しんでいる。「5期4名」で「手をつなぎ」あって「力一杯跳躍」しながら、誰一人として陰りのない最高の表情を見せている。このショットがもたらす躍動感と多幸感は、これらどのキーワードが欠けていても恐らくは成立していなかった。

「いつまで経っても成長のない5期」「5期がモーニング娘。を駄目にした」「5期なんかいらない」。そういった世間からの悪評などは全く寄せ付けない、全てを力一杯跳ね除けてしまうほどの躍動感。この4名全員の純真な笑顔と、そしてがっちりとお互いに手を強く握り合っているその姿。

「悪口なんて気にしない。私達がモーニング娘。の5期メンバーなんだから。」

この、ほんの一瞬を切り取ったワンショットから、5期の絆と、力強さと、そして確かな成長を受け取った私は、なんだかこの4人が力を合わせれば、これから先どんな困難に直面しても乗り越えていけるような気がしてきた。5期は、私がこれまでに思っていたのよりもずっとずっとたくましく、そして間違いなく確かに「モーニング娘。」のメンバーだったのだ。ほんのわずかながら、5期に対する印象そのものを変えさせるにまで至ったこの奇跡的なワンショットに、私は心から感謝したい。


モーニング娘。第5期メンバー



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