▲ [column] 苦悩するつんく♂ / 2002.4.22
ほぼ一人でHello! Projectメンバー全員をプロデュースしているつんく♂は、今やプロデューサー界においてトップに君臨しているといっていい。次から次へと新たな新人を見つけてきてはデビューさせている。シャ乱Q時代の彼から見たらかなりの進歩といっていいだろう。相当な出世頭だ。

しかし、そんな彼でも今現在このプロデュース業で大きな悩みを抱えているに違いない。良くも悪くも、現段階ではやはりまだ娘。がつんく♂がプロデュースする上でのメインの媒体である。その娘。の人気が頭打ちになりつつあることがその一番の理由だ。

人気上昇中のものをプロデュースすることは容易だ。その人気上昇度が高ければ高いほどそれに比例してプロデュースは容易になる。つんく♂には、娘。人気急上昇のさなか、「今なら何やっても売れるな」と思った瞬間が必ずあったはずだ。洗脳されたファンはどんなものでも受け入れる態勢が整っているからだ。その確固たる証拠がミニモニ。である。適当極まりないこのユニットが人気爆発となったのはつんく♂が有頂天になっていた証である。
ファン側をうまく洗脳することによってこういった状況が生まれ、それがプロデューサー側にも大きな力となってアクティブな発想が可能となり、精力的なリリースを助長する。この様に人気上昇中には、プロデューサー、アーティスト、ファンの間の需要供給がうまく機能する。

しかし、人気上昇がいったん安定化すると話は違う。そしてこの人気の安定化が彼を苦悩させる結果となる。
人気を維持し続けること、実はこれは人気を上昇させることの数倍大変なことなのだ。一度ついたファンを離れさせないように、「ファンが抱いている今の娘。のイメージを大きく崩してはいけない」と考える。しかし、イメージの固定化は必然的にファンが飽きてしまうという結果に結びつく。そのために、「ファンが飽きないように常に変化させておかなければいけない」といった前述との矛盾に苦悩することとなる。

だが、同じ媒体をそう何度も変化させられるものではない。そこには限界がある。そこで、メンバー増員という方法でそこに打開策を見出したのだろうが、今やもうこれもカラ回りといった感じは否めない。てゆうか完全に失敗している。そんな簡単なことではファンはもう感化されない状況まで来ている。
こういった苦悩が今のつんく♂には絶対あるはずだ。これが打開できなければ、現在のつんく♂フィーバーはあっさりと終焉を迎えるだろう。

「現在の市場で、どんな曲が売れるのかがもうわかったから、売れる曲を作るのは簡単だ」と豪語した小室哲哉でさえ数年間君臨し続けたトップの座を陥落するのにそれほど時間はかからなかった。彼も最後まで似たような楽曲の提供しかしなかった。いや、できなかったという方が正確だろう。これではいつかは飽きられてしまうのは当然だ。

このまま娘。を終わらせてしまうのか、再び今以上の人気を爆発させることができるのか。これからが、つんく♂の真の実力が試されるときである。

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