▲ [column] 後藤のソロは成功しない / 2002.5.8
嘘か真か、後藤真希がはやく娘。を卒業したがっているという噂を聞いた。実は私にとってこれは意外なことであった。

私は以前に「後藤真希卒業の日」のコラムで次に卒業するのは後藤ではないか と述べたが、あれはあくまでも事務所側の判断によるものであり、後藤自身の希望ではないと思っていた。確かに、加入当初は後藤自身、ソロに対する思い入れは強かったのだと思う。しかし、娘。人気が爆発し自分自身のソロが思ったほどの反響がないといった事実から、気持ちは娘。に居続けることに傾いていると思っていた。だが、後藤はメンバーに対して気を使ったりすることが嫌らしく、だったらソロで気楽にやったほうがいいという理由で娘。卒業を切望しているだとか。

タレントデビューして3年。未だに後藤は自分自身の実力を把握しきれていないらしい。後藤のソロ活動が成功しない確かな理由は後藤自身にある。

以前上述同コラムにおいて、私は後藤のタレント性の低さについて触れた。後藤のタレント性の低さは天資であり、これはタレント生活を続ける上で致命的な欠陥であると。しかし、このタレント性の低さを周りの人間は事もあろうに「自然体」と呼んだ。本人も事も無げに平然と、自分のモットーは「自然体」であると言うようになった。

「自然体」。後藤にとってはなんとも都合のいい言葉である。

しかし、問題はこんなことではない。私が言いたいのは、なぜ自分のタレント性の低さを改善しようと努力もせずに、都合よく「自然体」といった言葉で逃げるのか?ということだ。タレントとして必要最低限の努力すらできぬ後藤が、ソロでタレント活動をし、成功を収めるなどということはおよそ考えられない。はっきり言って無理である。

そもそもソロでやりたいという理由が、「大勢でいると気を使うので疲れるから」ということ自体にモチベーションの低さが伺える。そんなアホな理由でソロ活動をして成功するはずがない。ソロでの活動は確かに気楽だろう。しかし、その分全てが娘。時代の13倍大変になることを理解しているのだろうか?

しかし、実際に後藤ソロへのプロジェクトは着々と進行しているようなのだ。5月9日に発売される3枚目のシングル「手を握って歩きたい」からそれを感じ取ることができる。

この歌は今までのセクシー路線(セクシーなのか?)とは180度転換し、子供向けソングである。何故こんなにも大胆なイメージ一新を行うのか。全ては後藤卒業後のソロ活動のためと取ることができる。「モーニング娘。の後藤真希」として活動している今は、まだ言ってみればお試し期間である。今のうちに後藤がうまく成功できる路線を模索しているのだ。それが今回の路線変更の理由であり、これでうまくいく路線を見つけたら、その方向性で売り出そうということなのだろう。

しかし、私は不思議でしょうがない。事務所側も後藤本人も、何故後藤ソロが無謀であるということに気づかないのだろうか?一体後藤のどういった可能性を信じているのだろうか?さっぱり理解できない。どうやら、特に苦労もせずに今の地位を手に入れてしまった後藤は、芸能界を甘く見ているようだ。そして、自分加入直後の娘。人気爆発といった事実も助長して、自分自身の実力を過大評価してしまっていることに、全く気づいていないらしい。

くどいようだが、後藤のソロが成功することはありえない。
先の見えないシナリオを強行、娘。を卒業して本格的ソロ活動を始めることは、紛れもなく「後藤真希芸能界引退」への序曲であると私は断言する。

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